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ロックウールQ&A

吹付けロックウール

1 . ロックウールの健康影響問題

2 . 吹付けロックウールの一般事項

3 . 鉄骨のさびに関係する事項

4 . 下地処理、付着力に関係する事項

5 . 壁に関係する事項

6 . 屋根・床に関する事項

7 . 認定、法規上に関する事項

8 . 吹付け施工時、施工後に関する事項

9 . 吹付け施工品質管理に関する事項

10 . アスベスト(石綿)含有吹付けロックウールの処理に関する事項

11 . 各種外壁材との合成耐火認定について

 

 

 

1 . ロックウールの健康影響問題

1-1 ロックウールとアスベスト(石綿)はどう違うのですか?

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1-2:ロックウールは安全ですか?人間の身体に害はありませんか?

  • ロックウールに限らず、どのようなもの(物質)でも呼吸器系、特に肺胞内に取り込まれることは好ましいものではありません。
  • ロックウールの場合、(1)繊維径が比較的太く、肺胞内に取り込まれにくいこと注1)、(2)体内で溶けやすいため注2)、肺胞内に滞留しにくいことから、身体に害をおよぼすことは極めて小さいとされています。(詳細は下記参照)

    しかしながら、長期間、多量に繰り返してロックウールを吸入した場合には、肺内に残存し、呼吸器障害を起こす可能性があります。特に、吹付けロックウールの作業場においては、ロックウールとセメントの粉じんが混在し、その濃度もかなり高い状態になることがあります。

    このため、防じんマスク着用の徹底や、適切な保護具・保護衣類の着用によって、ロックウールセメントの粉じんの吸入や皮膚への接触注3)をできるだけ避けるよう努めて頂くことが必要です。

  • 注1) 繊維状物質が人体の呼吸器系に入る大きさについて
  • ILOでは、吸入性の繊維状物質のサイズを、直径3μm以下と定義しているため、3μmより太い繊維は、鼻腔-咽頭-喉頭-気管-気管支において除去されます。

    ロックウールの単繊維の平均径は、通常3〜6μmでアスベストの短繊維(0.01〜0.1μm)に比べて数十〜数百倍太くなっています。大きなものは除去され肺胞に到達しません。

  • 注2) 体内での溶解性について
  • ヨーロッパでは、EU規則で定められた基準に適合する溶解性繊維は、発がん性なしと分類しています。

    ヨーロッパの試験と類似する方法で試験を行った結果、ヨーロッパの溶解性ロックウールに匹敵するとの結果になりました。

  • 注3) 皮膚接触による影響について
  • ロックウールが皮膚に接触すると、一過性のかゆみが生じる可能性がありますが、慢性障害が生じることはありません。しかし、ロックウールが付着した状態でこすったりすると、刺激によって皮膚炎になることも考えられますので、付着した場合は水またはぬるま湯で洗い流してください。

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1-3:吹付け作業時の発じんはどの程度ですか?何か対策を講じる必要がありますか?

  • 吹付けロックウール作業現場内の粉じん濃度を測定した結果、以下のようなデータが得られています。(1998年6〜7月 8現場測定結果)
吹付けロックウール作業現場内の粉じん濃度

上表の濃度は、作業場所の状況、気象状況、作業内容などにより変動しますが、吹付け作業場では基準をオーバーしている場合が多くあります。配合作業場所でも繊維数濃度が基準を超える場合がありますので個人衛生対策(防じんマスク、防じんメガネの着用)が必要です。

  • ※吹付けロックウール作業環境濃度の基準
  1. 作業環境測定結果評価のための管理濃度

    吸入性粉じん濃度:3.0mg/m3

  2. 日本産業衛生学会の許容濃度勧告値 (2010年)

    ロックウール 1繊維/cm3(上気道の一時的な機械的炎症に対して)
    セメント    吸入性粉じん:1mg/3、総粉じん:4mg/3

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1-4 吹付け作業場所以外への粉じん飛散の影響はありますか?

  • 吹付けロックウール作業現場周辺(敷地境界)のロックウール繊維数濃度も、作業場所の状況、気象状況などによって異なりますが、1991年2〜3月に行なった3現場の測定では0.0002〜0.0289繊維/ m3の範囲にあり、周囲に対するロックウールの飛散は非常に少ないものです。

敷地境界等周囲へのロックウールの規制はありませんが、より飛散を少なくするため養生シートによる密閉等の工夫が必要と考えられます。

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2 . 吹付けロックウールの一般事項

2-1:吹付けロックウールの乾式、半乾式はどう違うのですか?

  • 吹付けロックウールは、その吹付け工法の違いによって以下のように分類されています。
  1. 乾式工法

    この工法は工場配合材料を用いる工法で、あらかじめ工場でロックウールとセメントを配合した材料を、吹付け施工機械で圧送し、ノズル先端の周囲から噴霧される清水で包み込み、材料を湿潤させながら均一に下地面に吹付ける工法です。

  2. 半乾式工法

    この工法はセメントスラリーを用いる現場配合工法で、「半湿式工法」と呼ばれることもありますが、日本建築学会建築工事標準仕様書JASS6「鉄骨工事」では「半乾式工法」と呼んでいます。

    清水とセメントをあらかじめ攪拌装置のあるスラリー槽で混合してセメントスラリーを作り、ロックウールと別々に圧送し、ノズル先端部で噴霧化されたセメントスラリーとロックウールを混合しながら均一に下地面に吹付ける工法です。

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2-2:乾燥後の吹付けロックウールの吸湿率はどのくらいですか?

  • 経過時間に対する吸湿率は下図の通り
経過時間と吸収率のグラフ

(20℃ 90〜95%RHの恒温恒湿室に放置した場合)

120時間で5%(重量%)、1.4%(体積%)を吸水する。

それ以上放置しても吸湿率に変化はない(重量%、体積%共平衡状態を示す)。

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2-3:吹付けロックウールの吸音性はどうですか?

  • 吹付けロックウールの吸音性は下に示す試験結果の通りです。
半乾式吹付けロックウールの吸音性のグラフ
半乾式吹付けロックウールの吸音率(剛壁密着:JIS A 1409:1998に準拠)
厚さ/周波数(Hz) 250 500 1000 2000 4000
15mm 0.12 0.47 0.80 1.00 1.04
25mm 0.28 0.73 0.97 1.01 1.07
50mm 0.59 0.90 0.96 0.99 1.01

吹付け厚さによって吸音特性が異なりますので、吸音を目的とする場合には、その用途に応じ、適切な施工厚さを選定する必要があります。

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3 . 鉄骨のさびに関係する事項

3-1:さびはどの程度まで吹付け施工上問題にならないのですか?

  •  
  1. 鉄骨表面に黒皮が残り、さびが見られない場合

    吹付け施工上全く問題ありません。

  2. 鉄骨内部へさびが侵食しておらず、鉄骨の表面のみ微粒子状のさびが見られる「赤さび」発生の状態

    吹付け施工上問題ありません。

  3. 赤さび発生が激しく、浮きさびの発生有無を判断し難いような場合

    鉄骨表面をブラッシングして吹付け施工するのが望ましいと考えられます。

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3-2:吹付け施工後のさびの進捗状況は?

  • 実際の鉄骨造建築物に見られる鋼材の腐食は、建築施工中に高湿度の一般大気にさらされている時に発生します。しかし、建物が竣工して空調を運転したり、相対湿度が70%以下に保持されていれば、竣工後は鋼材の腐食は進行しないと推定されます。

ただし、水廻りや建物の外周部あるいは高湿度となることが予想される建物や部位などでは、さび止め措置が必要と考えられます。

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3-3:さび止めペイントの種類およびその有無によって、吹付けロックウールの付着性に影響が出るのですか?

  • さび止めペイントと吹付けロックウール(半乾式・湿式)の付着性については、平成2年10月の日本建築学会・中国大会にて発表されています。

半乾式吹付けロックウールの場合は、さび止めペイントの種類に関わらず付着力試験で母材破壊を示すことが多いため、さび止めペイントの種類との関係はわからないとされています。しかし、湿式も半乾式もどちらもセメントをバインダーとする強アルカリ物質である為、吹付けロックウールを施工する鉄骨にはさび止めペイントの使用は避けるべきであると考えます。

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4 . 下地処理、付着力に関係する事項

4-1:防錆塗料の有無、種類によって付着力に差があるのですか?

  •  
  1. 防錆塗料について

    現在最も一般的に普及している防錆塗料は、JIS K 5621(一般さび止めペイント)をはじめとするJIS製品のさび止めです。

    これらの物の多くが、アルキド樹脂をビヒクルとして使用しており、加える防錆顔料の種類によって種別化されたものです。

  2. 吹付けロックウールとの付着性について

    現在一般に普及している防錆塗料は、JIS K 5621(一般さび止めペイント)、JIS K 5674(鉛、クロームフリーさび止めペイント)等です。しかし、半乾式吹付けロックウールのようなセメントをベースとした材料を吹付ける場合、基本的に防錆塗料の使用は避けるべきです。

    施工時の条件や、施工時の建物の環境条件等により防錆塗料の使用が必要な場合は、必要に応じてプライマー等の付着力増強対策をご検討ください。

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4-2:吹付けロックウールを施工する際の下地処理の方法は?吹付け下地の接着剤にはどのような種類があるのですか?

  • コンクリート、セメントモルタル、コンクリートブロック等セメント製品を下地とする場合は充分な水湿しを行ない、ドライアウト防止を図ります。

また、ALCパネルや剥離剤が塗られたPC板を下地とする場合には合成樹脂エマルションシーラーを用いて下地調整を行ないます。

一般的には、アクリル樹脂系エマルションや酢酸ビニル・アクリル共重合樹脂エマルションなどを使用します。

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5 . 壁に関係する事項

5-1:個別認定のFP030NE-9304、FP060NE-9305「吹付けロックウール被覆外壁」の外壁表面材にはどのような物があるのですか?

  •  
  1. アルミニウム、建築用不燃ボード、ステンレス、スチール等が使用されています。
  2. 外壁(非耐力壁)の表面材については、「構造設計図書又は防火材料説明図」に次の通り記載されています。

    非耐力壁の表面材は、アルミニウム、建築用不燃ボード(国土交通大臣認定不燃材料のボード、波板類)、ステンレス、スチール等とする。火災によって表面材が溶解または破壊の恐れがある場合には、吹付けロックウールが自立できるように、あらかじめメタルラス、鉄網などで補強する必要があります。

  3. なお、下地補強材が必要な場合は、次のものを使用します。

    1. 力骨
    JIS G 3112(鉄筋コンクリート用棒鋼)に適合するもので9φmm以上、最大間隔450mmとします。
    2. ラス
    JIS A 5505(メタルラス)に適合する防せい処理を施した平ラス3号または同等品とします。

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5-2:間柱に対する耐火被覆の有無は?

  • 構造上重要な間柱、すなわち長期荷重を負担しているものについては、耐火被覆が必要です。また、外壁を支持する役割だけのもの(梁の耐力を補完する形で梁を支持しているものは除く)で、外壁の認定構造の場合はその認定内容に従う必要があります。

いずれにしましても、構造耐力上の判断が必要ですので、設計者または建築主事等の確認を仰いでください。

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5-3:防火区画の壁や床に接する外壁の耐火構造とすべき幅90cmの解釈について

  • 建築基準法施行令第112条(防火区画)第10項、第11項に次の通り記載されています。
  • (要旨)防火区画を構成する床、壁もしくは防火設備に接する外壁については、当該外壁のうち、これらに接する部分を含み90cm以上の部分を準耐火(耐火)構造としなければならない。ただし、外壁面から50cm以上突出した準耐火(耐火)構造のひさし、床、そで壁等で防火上有効に遮られているものはこの限りでない。

    また、当該規定によって準耐火(耐火)構造としなければならない部分に開口部がある場合においては、その開口部に防火設備を設けなくてはならない。

    したがいまして、両側で90cm以上を(準)耐火構造としなければなりません。以上を図示すると下図(イ)〜(へ)のようになります。

    建築物の防火・耐火 防火区画の防火戸・外壁など

建築物の防火・耐火 防火区画の防火戸・外壁など
  • (参考となる法令など)建基令112条10項・11項・14項

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6 . 屋根・床に関する事項

6-1:個別認定のFP030RF-9324「吹付けロックウール被覆/亜鉛鉄板屋根」の構造説明図はどのようになっているのですか?

  • 構造説明図
    • 標準設計図・断面図・透視図(単位mm)
      耐火性能30分 吹付け厚さ10mm以上 比重0.3以上(絶乾)
標準設計図・断面図・透視図

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6-2:個別認定のFP060FL-9128、FP120FL-9129「吹付けロックウール被覆床」の構成材料は?また構造説明図はどのようになっているのですか?

  • 標準説明図:断面図・透視図(単位mm)
  • 標準説明図:断面図・透視図
    構造は下記とする。
    構造名 鉄板の厚さ(mm) 床板の厚さ(mm)
     デッキプレート  1.2以上  40以上
     キーストンプレート  0.8以上  40以上
    耐火性能
      吹付け厚さ 比重(絶乾)
     1時間  15mm以上  0.3以上
     2時間  20mm以上  0.3以上

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7 . 認定、法規上に関する事項

7-1:直吹きの場合、下図のような防火区画の"スキマ"は法規上どう扱うのですか?

  • 下図のような空間部は、法規上壁と同等とみなし、同一の壁材で埋める必要があります。
空間部イメージ

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7-2:ALC壁パネルとの合成耐火被覆構造に、外国製品のALC板を使用してもよいのですか?

  • ALC壁パネル・吹付けロックウール合成被覆構造については、ALCパネルの基本的仕様は次の通りとなります。これらの項目を満足すれば使用することができます。
    1. 品質

      パネルの品質はJIS A 5416[軽量気泡コンクリートパネル(ALCパネル)]に適合するものとします。

    2. 補強材

      JIS G 3101(一般構造用圧延鋼材)、JIS G 3532(鉄線)に規定されたもの又は同等以上の品質をもつものとします。

    3. 寸法および断面形状

      厚さ75mm以上(許容差±2mm)、長さ6000mm以下(許容差±5mm)

    4. 性能

      密度450kg/m3を超えて550kg/m3、圧縮強度3.0N/mm2以上、熱抵抗値5.3tm2K/W以上(t:パネル厚さmm)

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7-3:FLから梁の下端までが4m以上ある場合、梁の耐火被覆は必要ないのですか?
また、その法律条文を教えてください。

  • 建設省告示第1399号(耐火構造の構造方法を定める件)第4条三項二「床面から梁の下端までの高さが4m以上の鉄骨造の小屋組で、その直下に天井がないもの又は直下に不燃材料又は準不燃材料で作られた天井があるもの」とあり、1時間耐火の場合に限り梁の耐火被覆は必要なくなります。

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7-4:旧法下では「指定耐火構造」となっていましたが、新法では何故「認定耐火構造」になったのですか?

  • 新法で言う「認定耐火構造」とは、耐火性を評価された構造を認定したものであり、その施工過程を指定したものではないので、認定という表現が使われています。

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8 . 吹付け施工時、施工後に関する事項

8-1:吹付けロックウールは凍結による影響はないのですか?

  • 施工中、養生中に凍結があると吹付けロックウールに悪影響があります。冬場の施工はやめるか、または吹付け作業中および養生環境の温度が2℃以下にならないように室内温度を高めるなど充分な養生対策を行なう必要があります。

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8-2:セメントスラリーはどの位の時間使用可能なのですか?

  • 普通ポルトランドセメントの凝結時間は、JIS R 5210において次の通りとされています。
    • 水量− (%)
    • 始発時間60分以上
    • 終結時間10時間以下
    セメントメーカーが発行するセメント試験成績表でこれらの値を見ると、およそ次の通りです。
    • 水量27 (%)
    • 始発時間約2時間30分
    • 終結時間約3時間30分
    [備考]
    1. 水量(%)の多少による始発、終結時間はあまり影響を受けません。
    2. 日本のセメントメーカーの製品は、始発、終結時間の差異は10分程度でメーカー差はありません。

    以上から判断して、セメントの凝結はセメントスラリーの攪拌を始めて、最短2時間経過後に始まります。セメントスラリーは2時間以内に使用してください。

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8-3:落綿は吹付け原料として再使用できるのですか?

  • 半乾式吹付けロックウールの落綿を吹付け材として再使用する場合は、以下の注意事項を厳守し、認定の仕様に従って施工を行なってください。
  1. 異物、吹付けに適さない落綿やかたまりは除去して使用する。
  2. 落綿は、発生当該現場の自社工事区分内で処理する。
  3. 落綿の使用期限は、落綿発生後1週間以内とする。ただし、再利用する落綿は、発生当日中にビニール袋などに入れて保管する。
  4. 落綿の混入比率は、重量比で20%以下とする。

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8-4:施工後にカビの発生はないのですか?

  • 吹付けロックウールはすべて無機質で構成されていますので、カビが繁茂することはありません。しかし、周囲の環境条件と発育条件によっては、カビが発生することは否定できませんので、できるだけ充分な換気をしてください。
    また、カビによる耐火性能への影響はありません。
  • 参考:
  • カビの生育適正条件は温度20〜25℃、相対湿度75%以上で栄養源として、やや酸性側によった炭水化物や脂肪のある場所です。

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8-5:吹付けロックウールをエレベーターシャフト内に使用した場合、高速エレベーターの風圧によってロックウールが飛散しないのですか?

  • エレベーターシャフト内に使用する場合は、一般的にはスラリー掛けをします。
  • スラリー掛けをした場合でも高層ビルでは、エレベーターの風圧を受けますが、この程度の正負圧を受けても問題はありません。

    • 備考
    • 東京都の場合は、東京都建築安全条例(平成5年)の第80条2号に、鉄骨造の建築物に設ける機械室等及び昇降路の露出した主要構造部に施す耐火被覆は、飛散しない材料及び工法とすることとされています。
    • (東京都建築安全条例)
    • (エレベーターの機械室等)
    • 第80条 エレベーターの機械室等は、次に定める構造としなければならない。
      1. 鉄骨造の建築物に設ける機械室等及び昇降路の露出した主要構造部に施す耐火被覆は、飛散しない材料及び工法とすること。

    この時の飛散しない工法とは耐火被覆材を鉄板等で覆うこと、飛散しない材料とは湿式の耐火被覆材等とされています。(東京建築士会:東京都建築安全条例とその解説)

    よって、機械室等及び昇降路の露出した主要構造部に施す耐火被覆は、湿式の耐火被覆材が望ましいですが、スラリー掛けにより粉じん等が飛散しなければロックウールの半乾式吹付けでもよいとされています。

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9 . 吹付け施工品質管理に関する事項

9-1:新法下、吹付けロックウール被覆耐火構造は国土交通大臣の個別認定になりましたが、旧通則指定との品質管理の違いは?

  • 旧建設省通則指定では施工管理の項目があり、
    1. 施工はロックウール工業会所属施工会社の責任施工とする。
    2. 詳細は「吹付けロックウール被覆耐火構造施工品質管理指針・ロックウール工業会編」による。
    等記載されておりましたが、新法の国土交通大臣の認定書からは施工管理の項目が削除されました。したがいまして、施工品質管理の流れも、通則指定の時には、ロックウール工業会所属施工会社の自社管理の上に、ロックウール工業会専任検査員による無作為抽出検査制度がありました。個別認定に変わってからは個別認定取得会社の自社管理だけとなりました。

    しかし、各社の施工品質管理方法にバラツキがあっては混乱が生じる事態も考えられることから、認定取得10社の管理方法の共通的な部分を各社が一様に実施することを相互に確認し「吹付けロックウール被覆耐火構造施工品質管理指針」を平成14年5月に制定し、以後この新施工管理指針に基づいて吹付けロックウールによる耐火被覆の施工を行なっています。

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10 . アスベスト(石綿)含有吹付けロックウールの処理に関する事項

10-1 :既存建物にアスベスト(石綿)含有吹付けロックウールが施工されており、処理方法等を相談したいのですが、連絡先を教えてください。

  • ロックウール工業会に所属しています下記の会員会社はアスベスト等の処理に関して専門的な知識と技術を持っております。

    解体・改修工事等に伴うアスベスト処理工事につきまして、ご相談・ご用命下さい。
会員会社 所在地/電話
ナイガイ(株)
http://www.naigai-co.co.jp
〒130-0021
東京都墨田区緑4-19-17
TEL:(03)3635-6213
(株)ノザワ
http://www.nozawa-kobe.co.jp
〒104-0041
東京都中央区新富1-18-1
(住友不動産京橋ビル7階)
TEL:(03)5540-6711

*上記以外のメーカーは、一般社団法人 JATI協会のホームページ(http://www.jati.or.jp/)をご参照ください。

詳しくは一般財団法人 日本建築センター(http://www.bcj.or.jp/)一般財団法人 ベターリビング(http://www.cbl.or.jp/)のホームページをご参照ください。

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11 . 各種外壁材との合成耐火認定について

11-1 :ALC板やPC板以外の外壁との合成耐火はどのような仕様ですか?

  • 各種外壁材の認定書は、下記の一覧表からご覧いただけます。
    外壁材メーカーの個別認定になるため、認定内容の詳細は該当メーカーに問い合せしてください。
外壁材名称 商品名※1 認定取得会社※2
押出成形セメント板
(ECP)
アスロック (株)ノザワ
メース アイカテック建材(株)
※1 商品名をクリックすると認定書一覧を閲覧できます。
※2 会社名をクリックすると問い合せ先にリンクします。

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