ロックウール全般
ロックウール
- Q1:ロックウールとはなんですか?
- Q2:ロックウールはどのような化学組成からなっていますか?
- Q3:ロックウールはどのような性質がありますか?
- Q4:ロックウールは鉱物繊維としてどのように分類されますか?
ロックウールとアスベスト
- Q5:ロックウールとアスベスト(石綿)とはどう違うのですか?
- Q6:ロックウールとアスベスト(石綿)の見分け方を教えてください。
- Q7:ロックウールとアスベストの健康影響は同じですか?
- Q8:ロックウールの製品にはアスベスト(石綿)は混じっていますか?
アスベスト含有吹付けロックウール関連
- Q8-2:ロックウールの吹付け施工にアスベストを使用していた期間があると聞きますが、なぜアスベストを入れる必要があったのですか?
- Q8-3:アスベスト含有の吹付けロックウールとアスベストを使用していない吹付けロックウールの見分け方がありますか?
- Q8-4:アスベスト含有の吹付けロックウールには、乾式、半乾式、湿式がありますが、この違いは何ですか?
- Q8-5:アスベスト含有の吹付けロックウールが施工されている室内で作業することがありますが、気を付けることはありますか?
- Q8-6:アスベスト含有の吹付けロックウールが施工されていますが、法的に除去する必要がありますか?
- Q8-7:アスベスト含有の吹付けロックウールを除去したい場合は、どこに依頼すればよいのですか?
- Q8-8:アスベスト含有吹付けロックウールの廃材処理は、どのようにすればよいのですか?
アスベスト含有ロックウール吸音天井板関連
- Q8-9:アスベスト含有のロックウール吸音天井板とアスベストを使用していないロックウール吸音天井板の見分け方がありますか?
- Q8-10:アスベスト含有のロックウール吸音天井板が施工されている室内で生活していますが、安全ですか?
- Q8-11:アスベスト含有のロックウール吸音天井板を除去したいのですが、法的に何等かの措置をとる必要がありますか?
- Q8-12:アスベスト含有のロックウール吸音天井板の廃材の処理は?
- Q8-13:アスベスト含有のロックウール吸音天井板が施工されていますが、除去する必要がありますか?
ロックウールの健康影響
- Q9:ロックウールは人体に有害ですか?
- Q10:ロックウールは発がん性があるのですか?
- Q11:ロックウールは皮膚に対して影響がありますか?
- Q11-2:ロックウールを誤って飲み込んでしまいました。問題はありませんか?
労働衛生規制
- Q12:ロックウールおよびロックウール製品を取扱う場合は、労働衛生上の法規制を受けますか?
- Q13:平成5年1月に労働省より「ガラス繊維及びロックウールの労働衛生に関する指針」が示されましたが、この指針の趣旨を教えてください。またどのような対応が必要ですか?
- Q14:ロックウール製品には「取扱い上の注意」を表示していますが、法的に義務があるのですか?
- Q15:ロックウール製品には「取扱い上の注意」を表示していますが、その他に特に注意すべきことはありませんか?
- Q16:ロックウールおよびロックウール製品は、労働安全衛生法第57条の2(文書等の発行いわゆるMSDS(製品安全データシート)の発行)の対象物質ですか?
- Q16-2:最近、GHSという略号の話がでていますが、どのようなものですか?
- Q16-3:GHSはロックウールに関係がありますか?
- Q16-4:ロックウールについてはMSDS(製品安全データシート)の発行義務(A16)があることが判りましたが、ロックウール製品にバインダーとして使用しているフェノール樹脂も記載義務がありますか?
- Q17:ロックウールおよびロックウール製品はPRTR法(略称 化学物質管理促進法)の該当物質ですか?
労働衛生対策
- Q18:ロックウール製品の取扱い作業で着用する防じんマスクは、どのようなものが適当ですか?
- Q19:掃除機はどのようなものを使用すればよいのですか?
- Q20:浮遊中のロックウールを測定したいのですが、どのような方法で行なえばよろしいですか?
廃棄物/リサイクル対応
- Q21:ロックウール廃棄物は廃棄物の処理及び清掃に関する法律によると、どの区分に該当しますか?
- Q22:廃棄物として発生したロックウールは、どのように処理したらよいですか?
- Q23:ロックウールを土壌に埋め立てた場合、重金属等が溶出してきませんか?
- Q24:ロックウール廃棄物のリサイクルを依頼したいのですが、どのようにすればよいのですか?
グリーン調達/シックハウス関連
- Q25:ロックウールおよびロックウール製品はグリーン購入法の対象品目にあたりますか?
- Q26:住宅用断熱マットの使用時にホルムアルデヒドの発生はありますか?
- Q27:吸音天井板は空気中のホルムアルデヒドを吸着するという話がありますが、本当ですか?
- Q28:吹付けロックウールは建築基準法によるシックハウスの規制対象になりますか?
環境問題他
- Q29:ロックウールは、ヨーロッパ規制であるELV指令(廃自動車指令)、WEEE指令に基づくRoHS指令(電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限指令)による有害重金属(Cd:カドミウム、Pb:鉛、Cr6+:6価クロム、Hg:水銀)の基準を満足したものですか?
- Q30:ロックウール製品に金属を腐食するような物質は含まれていませんか?
- Q31:ロックウール保温材の使用中において、何か問題がありますか?
- Q32:半導体分野の炉に断熱材としてロックウール製品を使用したいのですが、問題はありませんか?
- Q33:住宅用断熱マット、吹付けロックウール、吸音天井板の使用時の発じんはありますか?
- Q34:グラスウール、ロックウール等断熱ウールの国際的な団体はありますか?
ロックウール
1:ロックウールとはなんですか?
- ロックウールは、けい酸分と石灰分を主成分とする高炉スラグや、岩石などを原料として、キュポラや電気炉で1,500〜1,600℃の高温で溶融するか、高炉から出た溶融スラグを電気炉で高温に保温したのち、溶融物を遠心力で吹き飛ばし繊維状にした人造鉱物繊維のことをいいます。
以前は岩石を原料にして製造したものを「ロックウール(岩綿)」、高炉スラグを原料にして製造したものを「スラグウール(鉱さい綿)」と区別していました。
なお、日本の場合はスラグウールを製造しております。
2:ロックウールはどのような化学組成からなっていますか?
- ロックウール製造に使用する原料により、化学組成の割合が異なることがありますが、一般に次のような化学組成で構成されています。
| SiO2 | Al2O3 | Fe2O3 | MgO | CaO | MnO |
|---|---|---|---|---|---|
35〜45% |
10〜20% |
0〜3% |
4〜8% |
30〜40% |
0〜1% |
3:ロックウールはどのような性質がありますか?
- ロックウールの性質(品質)に関しては、JIS A 9504(人造鉱物繊維保温材)で表1のように定められています。また、これ以外の性質については表2の通りです。
| 項目 | 特性 | |
|---|---|---|
| ホルムアルデヒド放散速度(特性を表わす記号) | なし(F☆☆☆☆) | |
| 平均温度70℃時の熱伝導率 | W/(m・K) | 0.044以下 |
| 熱間収縮温度 | ℃ | 650以下 |
| 繊維の平均太さ | μm | 7以下 |
| 粒子の含有率 | % | 4以下 |
*ロックウール原綿はF☆☆☆☆(Fフォースター)と表示され、これは建築基準法によって、居室における内装仕上げの使用量が制限されません。
| 項目 | 代表特性 |
|---|---|
| 単繊維引張り強さ | 490〜980MPa |
| 真比重 | 2.5〜3.0 |
| 溶出pH | 中性〜弱アルカリ性 |
| 結晶構造 | 結晶構造を持たない |
4:ロックウールは鉱物繊維としてどのように分類されますか?
- 鉱物繊維を分類すると次のようになります。
| 鉱物繊維 | 人造鉱物繊維 | ロックウール・スラグウール |
| グラスウール・ガラス長繊維・マイクロファイバー | ||
| シリカーアルミナ系セラミックファイバー・アルミナファイバー | ||
| 天然鉱物繊維 | アスベスト(石綿):クリソタイル・アモサイト・クロシドライト | |
| ウォラストナイト | ||
| セピオライト | ||
| アタパルジャイト等天然鉱物繊維 |
ロックウールとアスベスト
5:ロックウールとアスベスト(石綿)とはどう違うのですか?
- ロックウールは日本名で『岩綿』と書くことがあるため、ときおりロックウールとアスベスト(石綿)が 同一のものではないかとの誤解を生じることがありますが、以下の様に全く別の物質です。
| ロックウール | アスベスト | ||||||||||||||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 工場で製造された人造の鉱物繊維 | 天然に産出する鉱物繊維 | ||||||||||||||||||||
| 岩石が原料の場合は「ロックウール」で、スラグが原料の場合は「スラグウール」となる。 | けい酸塩鉱物繊維で、6種類をアスベストといっている。代表的なものにクリソタイル、アモサイト、クロシドライトがある。この他にトレモライト、アンソフィライト、アクチノライトがある。 | ||||||||||||||||||||
| 非晶質(ガラス質) | 結晶質 | ||||||||||||||||||||
| 単繊維の平均繊維径3〜6μm | ロックウールに比べ、 数十〜数百分の一細い |
||||||||||||||||||||
| 原綿 | 原綿(解綿されたアスベスト) | ||||||||||||||||||||
|
|
||||||||||||||||||||
| 主に酸化ケイ素と酸化カルシウムで構成されている。 | クリソタイルの場合は、主に酸化ケイ素と酸化マグネシウムで、アモサイト・クロシドライトの場合は、酸化ケイ素と酸化鉄で構成されている。 | ||||||||||||||||||||
6:ロックウールとアスベスト(石綿)の見分け方を教えてください。
- ロックウールとアスベスト(石綿)の見分け方を下表に示します。
| 見分け方 | ロックウール | アスベスト(石綿) |
|---|---|---|
| 指触による 見分け方 |
掌にロックウールを載せて、指で擦ると粉々に砕け、肉眼で見ても繊維状に見えない。 | 掌にアスベストを載せて、指で擦っても砕けず、肉眼で見ても繊維状のままである。 |
| 酸による 見分け方 |
酢酸(市販の酢)に溶ける。(完全に溶けるわけではない) | 酢酸に溶けない。 (膨潤状態になる) |
| 顕微鏡による 見分け方 |
顕微鏡で見ると棒状であり、しかも繊維は束ではなく繊維径も太い。 | 顕微鏡で見ると、繊維が束になっている様子がわかり、しかも単繊維径が細い。 |
| X線回折法による 見分け方 |
非晶質なので、X線の回折ピークは現れない。 | 結晶質なので、X線の回折ピークが現れる。 |
7:ロックウールとアスベストの健康影響は同じですか?
- ロックウールとアスベストの健康影響は同じではありません。下表にその比較を掲載しますが、詳細は「ロックウールの健康影響」の項をご参照ください。
| 健康影響 | ロックウール | アスベスト(石綿) |
|---|---|---|
| 発がん性 | IARC(国際がん研究機関) グループ3 (発がん性に分類できない) |
IARCグループ1 (発がん性あり) |
| 人に対する 呼吸器系障害 |
症例はないが、長期間、多量に吸入すると、じん肺のおそれはある。 | 石綿肺、石綿肺がん、中皮腫等 |
| 人に対する皮膚障害 | 一過性であるが、皮膚刺激はある。 | 皮膚刺激はほとんどない |
8:ロックウールの製品にはアスベスト(石綿)は混じっていますか?
- 現在市販されているロックウール製品にアスベスト(石綿)は混じっておりません。なお、過去にアスベストが混じっていた製品は、工業会認定指定製品の吹付けロックウールとロックウール吸音天井板です。吹付けロックウール(乾式)は昭和55年以前(一部のカラー製品は昭和62年まで使用)に、個別認定品である吹付けロックウール(湿式)は平成元年以前に、またロックウール吸音天井板は昭和63年以前に施工されているものにはアスベスト(石綿)が混じっている場合がありますのでご確認ください。
なお、詳細は「石綿(アスベスト)含有製品の製造時期の調査結果について」(
PDF
ファイル:4Page/996KB)をご参照ください。
アスベスト含有吹付けロックウール関連
8-2:ロックウールの吹付け施工にアスベストを使用していた期間があると聞きますが、なぜアスベストを入れる必要があったのですか?
- 鉄骨の耐火被覆構造は、昭和39年にアスベストの吹付け施工で指定されましたが、アスベストが国内に産出せず、全量を輸入に頼っていたことから、少しでも価格の安いロックウールを代替品として開発が行なわれるようになりました。開発当初のロックウールは鉄骨に対する接着強度が弱く、施工後に脱落するため、つなぎ材として、アスベストを入れざるを得なかったのです。
その後、吹付け工法の開発が進んだことと、ロックウール繊維自体の技術開発により、アスベスト無しのロックウールが問題なく施工できるようになったことで、現在の吹付けロックウールにはアスベストの添加は必要なくなりました。
8-3:アスベスト含有の吹付けロックウールとアスベストを使用していない吹付けロックウールの見分け方がありますか?
- 見ただけでは判断できません。
繊維だけであれば、「ロックウールとアスベストの見分け方」(Q6&A6)をご参照ください。
8-4:アスベスト含有の吹付けロックウールには、乾式、半乾式、湿式がありますが、この違いは何ですか?
- 一般に「乾式工法」は小規模仕上工事に、「半乾式工法」は一般工法として普及し、大規模工事にも適用されています。「湿式工法」はエレベータシャフト内のコアまわりなど風圧等で剥離のおそれのある場所、露出部など人の接触により欠損のおそれがある部位、発じんを嫌う施工場所等で採用されています。
なお、詳細は「吹付けロックウールQ2-1」をご参照ください。
8-5:アスベスト含有の吹付けロックウールが施工されている室内で作業することがありますが、気を付けることはありますか?
- 施工されているアスベスト含有の吹付けロックウールの状態が劣化・損傷していないか、当該作業がアスベスト含有の吹付けロックウールと接触するような作業なのかを確認する必要があります。
もし、劣化・損傷していたり、接触するような作業の場合は、石綿障害予防規則第10条に基づき、除去、封じ込め、又は囲い込みの措置が必要となりますので、当該室内を管理している事業者に申し入れる必要があります。
8-6:アスベスト含有の吹付けロックウールが施工されていますが、法的に除去する必要がありますか?
- 法的に除去しなければならない場合は、建築基準法による大規模な増改築および大規模な修繕、模様替えの場合だけです。また、施工されているアスベスト含有の吹付けロックウールの状態が劣化・損傷により石綿粉じんが飛散するおそれのある場合は石綿障害予防規則第10条に基づき、除去、封じ込め又は囲い込みの措置が必要となります。
8-7:アスベスト含有の吹付けロックウールを除去したい場合は、どこに依頼すればよいのですか?
- 石綿を含む製品等の除去を専門に扱う工事会社に連絡を取り、マニュアルに従って除去することが必要です。詳しくは(財)日本建築センター、(社)日本石綿協会のホームページをご覧ください。
8-8:アスベスト含有吹付けロックウールの廃材処理は、どのようにすればよいのですか?
- アスベスト含有吹付けロックウールの廃材は、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に定める特別管理産業廃棄物「廃石綿等」に該当します。この場合は、管理型処分場で処分するか、溶融処理をして、溶融物を安定型処分場で処分することになります。
アスベスト含有ロックウール吸音天井板関連
8-9:アスベスト含有のロックウール吸音天井板とアスベストを使用していないロックウール吸音天井板の見分け方がありますか?
- 外観では判別できません。
まず、ロックウール吸音天井板が施工された時期とアスベストを使用していた時期を照らし合わせて頂き、アスベスト含有の有無をおおまかに判定します。「石綿(アスベスト)含有製品の製造時期等の調査結果について」(
PDFファイル:4Page/996KB)をご参照ください。
使用した時期が不明の場合は、分析をして確認されることをお勧めします。
なお、分析機関は、(社)日本作業環境測定協会(http://www.jawe.or.jp/)のホームページをご参照ください。
8-10:アスベスト含有のロックウール吸音天井板が施工されている室内で生活していますが、安全ですか?
- ロックウール吸音天井板は、結合材で板状に固めてあります。さらに、表面には塗装を施してありますので、普通に天井としてお使いの状態では、アスベストが飛散することはありません。
なお、測定データについては、「使用中のアスベスト含有ロックウール吸音天井板からのアスベスト飛散について」(
PDFファイル:2Page/189KB)をご参照ください。
8-11:アスベスト含有のロックウール吸音天井板を除去したいのですが、法的に何等かの措置をとる必要がありますか?
- 法的には、石綿障害予防規則(石綿則)に基づく対応が必要で、石綿作業主任者の選任、特別教育を受けた作業者による作業、湿潤化、呼吸用保護具の着用等が必要です。また、廃棄物については、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく対応が必要となります。
なお、各自治体または労働基準監督署等の条例や指導がある場合はこれに従ってください。
8-12:アスベスト含有のロックウール吸音天井板の廃材の処理は?
- アスベスト含有のロックウール吸音天井板を廃材として処理を委託する場合は、他の材料と分別した上で袋に詰め、がれき類又はガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず「石綿含有産業廃棄物」として、安定型最終処分場で処分することができます。
また、各自治体の指導がある場合はこれに従ってください。
8-13:アスベスト含有のロックウール吸音天井板が施工されていますが、除去する必要がありますか?
- 法的に除去する規定はありません。なお、施工されているアスベスト含有のロックウール吸音天井板に著しい劣化、損傷が認められる場合は、除去することが望ましいでしょう。
ロックウールの健康影響
9:ロックウールは人体に有害ですか?
- ロックウールに限らず、どのようなもの(物質)でも呼吸器系に取り込まれることは好ましいものでありません。通常、肺内に異物が入ってきた場合は、マクロファージ(大喰細胞)がでてきて異物を食べて、その細胞が死にます。その死骸がタンとなって体外に排出されます。
このように人間の体は異物に対し防御反応があると共に、呼吸に伴って吸入したものも排出されることになります。
しかし、呼吸器系に大量の異物が入ってきますと、その機能が働かなくなり、肺に対して影響を与えることになります。ロックウールの場合も同様です。
従って、呼吸器系に大量のロックウールが吸入されなければ特に問題はありません。
この目安として、日本では呼吸器系に入る粉じん量を3.0mg/m3と定めています。また、諸外国では、1本/cm3(空気1cm3中に長さが5μm以上、幅が3μm未満、長さ/幅が3以上のロックウール繊維)と定められています。
10:ロックウールは発がん性があるのですか?
- 現時点で、我が国において、ロックウールを取扱った人から肺がんが発生したという報告はありません。また、海外、特にヨーロッパにおいて、ロックウールを取扱った人と取扱わなかった人の疫学調査では、ロックウールを取扱った人の肺がんの発生が有意に高かったとの報告が以前なされましたが、最近、このフォローアップ調査として、症例―対照研究が行なわれた結果、ロックウール取扱いによる肺がん増加は認められなかったとの結論です。
しかし、1997年、ヨーロッパでは、EU指令97/69/EC「人造非晶質繊維の発がん分類と包装表示」が発効し、これによると、ヨーロッパ製造のロックウール、グラスウールについては、カテゴリー3(発がん性があるかもしれない)の位置付けになりました。そこで、ヨーロッパメーカーは従来のロックウール、グラスウールの化学組成を変更し、EU指令の適用除外要件を満たす溶解性繊維(カテゴリー0:発がん性なし)を開発し、製造販売を行なっています。
その後、2001年10月に、IARC(国際がん研究機関)では、従来製造のロックウール、グラスウールに関し、従来のグループ2B(発がん性があるかもしれない)から、各種証拠に基づき、グループ3(発がん性の分類ができない)に変更になりましたが、ヨーロッパの溶解性ロックウールに関しては、データ不足との観点で評価を行なっていません。
従って、現在、日本国内で製造しているロックウールはIARCの分類から判断して発がん性はない方にシフトしているといえます。
なお、国内製造のロックウールがヨーロッパの溶解性ロックウールと同程度かを判断するために、北里大学医学部に委託して、EU指令の適用除外要件試験方法に類似した方法で行なった結果によると、日本国内で製造しているロックウールは、ヨーロッパの溶解性ロックウールに匹敵するとの結果になりました。
11:ロックウールは皮膚に対して影響がありますか?
- ロックウールは比較的太い繊維ですので、皮膚に対しての刺激はありますが、一過性の刺激です。
ちなみに、ロックウール工業会が北里大学医学部に委託した皮膚刺激試験注)の結果では、うさぎの皮膚に対して何らの変化もありませんでした。
なお、皮膚の弱い人はロックウールとの接触を避ける方がよいと思います。
注)うさぎの背中に0.5mlのごま油にロックウールを湿らせたパッチ(2.5×2.5cm)を貼付し、4時間の曝露後テープおよびパッチを除去する。曝露終了から1、24、48、72時間後、7および14日後に皮膚反応(紅斑および痂皮形成)を評価する。
11-2:ロックウールを誤って飲み込んでしまいました。問題はありませんか?
- ロックウールを飲み込んだ場合は、胃検査に使用するバリウムと同様に、体外に排出されますので、特に問題はありません。
ロックウールは食べ物でありませんので、食べないことが肝要です。
労働衛生規制
12:ロックウールおよびロックウール製品を取扱う場合は、労働衛生上の法規制を受けますか?
- ロックウール人造鉱物に該当するので、粉じん障害防止規則の適用を受けますが、すべての取扱う作業が該当するわけでなく、次の作業を行なう場合に適用されます。
| 1 | 鉱物を裁断し、彫り、または仕上げする場所における作業 |
|---|---|
| 2 | 鉱物を動力により破砕し、粉砕しまたはふるいわける場所における作業 |
また、ロックウールは労働安全衛生法等第57条の2(文書等の発行)の適用対象物質になり、MSDS(製品安全データシート)により作業者に周知させることが必要です。なお、MSDSについてはQ16をご参照ください。
13:平成5年1月に労働省より「ガラス繊維及びロックウールの労働衛生に関する指針」が示されましたが、この指針の趣旨を教えてください。またどのような対応が必要ですか?
- 本指針は、あくまでも予防的な措置として、有害性やばく露防止等のための技術的な情報を提供することにより、事業者の自主的な対応を促すことを目的としているものですが、現在、IARC(国際がん研究機関)による発がん性の評価がグループ3(発がん性に分類できない)、日本産業衛生学会による発がん性分類からの削除を受けて、本指針の見直しを検討中です。
14:ロックウール製品には「取扱い上の注意」を表示していますが、法的に義務があるのですか?
- ロックウールおよびロックウール製品は、表示の法的義務はありません。
ユーザーに安心して取扱っていただくために、ロックウール工業会が自主的に行なっているものです。
15:ロックウール製品には「取扱い上の注意」を表示していますが、その他に特に注意すべきことはありませんか?
- 製品には「取扱い上の注意」として、最小限注意していただきたい事項を表示してあります。この他に皮膚への刺激を避ける措置を講じてください。また、作業衣の洗濯は、皮膚刺激を避けるためにも、他の衣類とは別に行なうなどの配慮も必要でしょう。
16:ロックウールおよびロックウール製品は、労働安全衛生法第57条の2(文書等の発行いわゆるMSDS(製品安全データシート)の発行)の対象物質ですか?
- 労働安全衛生法第57条の2の対象物質は633物質(許可物質も含めると640物質になります)となっており、この物質の中に人造鉱物繊維がはいっています。厚生労働省の通達によると、人造鉱物繊維はガラス長繊維を除いたものとなっており、当然人造鉱物繊維の一つであるロックウールは対象となります。この場合、ロックウールを1重量%超えて含む製品も対象ですが、切断等の加工を行なわない最終製品は対象外となります。なお、ロックウール製品を製造・販売する者は、ロックウール製品を提供・譲渡する場合にMSDSを提供する義務が法的にあります。お手元に、このMSDSがない場合は購入先にご確認ください。
16-2:最近、GHSという略号の話がでていますが、どのようなものですか?
- GHSとは、世界調和システムの略号で、世界的に統一されたルールに従って、化学品を危険有害性の種類と程度により分類し、その情報があらゆる層の人たちが一目でわかるよう、ラベルで表示したり、MSDSを提供したりするシステムのことです。
16-3:GHSはロックウールに関係がありますか?
- GHS対応で、改正労働安全衛生法が平成18年12月1日から施行になりました。労働安全衛生法の表示物質、通知対象物質に該当する場合には、GHSに対応した表示、MSDSが必要になります。なお、MSDSについては、GHS対応の移行期間として平成22年12月31日までは従来のMSDSを用いてもよいこととなっています。
ロックウールは労働安全衛生法においては、Q14、Q16の回答にありますように、ラベル表示は適用対象外ですが、MSDS発行義務については適用を受けるため、MSDSの内容に関しては、GHS対応が求められます。
16-4:ロックウールについてはMSDS(製品安全データシート)の発行義務(A16)があることが判りましたが、ロックウール製品にバインダーとして使用しているフェノール樹脂も記載義務がありますか?
- 下記の理由により、記載義務はありません。
フェノール樹脂中には、ホルムアルデヒドとフェノールが存在すると考えられます。このホルムアルデヒドとフェノールは、平成18年12月の労働安全衛生法の改正により、製品に0.1重量%以上含まれていた場合はMSDSに記載する義務が生じてきます。
なお、測定データについては、「結果報告書PDFファイル(108KB)」をご参照ください。
17:ロックウールおよびロックウール製品はPRTR法(略称 化学物質管理促進法)の該当物質ですか?
- PRTR法では第一種指定化学物質が462物質、第二種指定化学物質が100物質指定されていますが、ロックウールはこの法律の指定化学物質とはなっていません。
また、ロックウール製品には、バインダーとしてフェノール樹脂(およびその変性物)を4.5質量%以下含有しています。これに第一種指定化学物質であるフェノール、ホルムアルデヒドが微量に含有されていますが、この法の対象は製品における含有率がフェノールは1質量%以上、ホルムアルデヒドは0.1質量%以上となっています。ロックウール製品は、0.1質量%以上になることはありませんので、PRTR法の対象外製品となります。
労働衛生対策
18:ロックウール製品の取扱い作業で着用する防じんマスクは、どのようなものが適当ですか?
- 作業環境中の吸入性粉じん濃度が3.0mg/m3を超えるおそれのあるロックウール製品の取扱い作業においては、国家検定の防じんマスクの着用が必要です。
着用対象となるロックウール製品の取扱い作業としては、工業会の測定データから判断して、(1)ロックウール製品製造・加工場、(2)吹付けロックウール作業、(3)解体作業と考えられます。
着用すべき防じんマスクには、国家検定の取替え式(フィルター交換型)と使い捨て式の二種類があります。上記の作業に該当する場合は、取替え式防じんマスクを着用してください。上記以外の作業については、取替え式又は使い捨て防じんマスクを着用することが望ましい。ちなみに防じんマスクの主な入手先(メーカー)は、次の通りです。
19:掃除機はどのようなものを使用すればよいのですか?
- 一般の家庭用、工業用掃除機の使用で問題ありません。
掃除機の排気口からの吸入性の粉じんの漏出状態を掃除機の種類(フィルターの種類)を変えて実験し、確認した結果では、掃除機の種類による違いおよび漏出状態は、きわめて小さいことが判っています。
なお、掃除機内に、たい積した粉じんを廃棄する場合、再発じんを防止するために袋ごと廃棄できる掃除機の使用をお勧めします。
20:浮遊中のロックウールを測定したいのですが、どのような方法で行なえばよろしいですか?
- 浮遊中のロックウールの繊維数濃度を測定する方法については、硝子繊維協会、ロックウール工業会、セラミックファイバー工業会合同で「人造鉱物繊維(MMMF)繊維数濃度測定マニュアル」がありますので、ご参照ください。
また、JIS K 3850「空気中の繊維状粒子測定方法」があります。浮遊中のロックウールの質量濃度測定方法としては、(社)日本作業環境測定協会発行「作業環境ガイドブック1ー鉱物性粉じん・石綿」があります。
廃棄物/リサイクル対応
21:ロックウール廃棄物は廃棄物の処理及び清掃に関する法律によると、どの区分に該当しますか?
- 産業廃棄物は、「燃えがら」、「汚泥」など19に分類されますが、ロックウールはその中の「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」に該当します。
22:廃棄物として発生したロックウールは、どのように処理したらよいですか?
- 廃棄物として発生したロックウールは、廃棄物の処理及び清掃に関する法律に基づく「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」に該当し、産業廃棄物として適切に処理することが必要です。処理方法としては、主に中間処理や最終処分(埋立て)などがありますが、都道府県知事の許可を受けた廃棄物処理業者に委託し、不法投棄などないように処理することが必要です。
なお、リサイクルする場合はQ24をご参照ください。
23:ロックウールを土壌に埋め立てた場合、重金属等が溶出してきませんか?
- ロックウールは、化学的に処理しない限り、安定な物質です。土壌に埋め立てた場合でも基準を超える様な重金属等の溶出はありません。参考にロックウール工業会で、公的機関に分析を依頼した結果を下記に示します。
| 鉛 および その化合物 |
カドミウム および その化合物 |
ひ素 および その化合物 |
6価クロム および その化合物 |
水銀 および その化合物 |
|
| 吹付け ロックウール (mg/リットル)*1 |
0.01未満 | 0.005未満 | 0.01未満 | 0.15 | 0.0005未満 |
| ロックウール 原綿 (mg/リットル) |
0.02 | 0.005未満 | 0.01未満 | 0.02 | 0.0005未満 |
| 判定基準 (mg/リットル)*2 |
0.3以下 | 0.3以下 | 0.3以下 | 1.5以下 | 0.005以下 |
24:ロックウール廃棄物のリサイクルを依頼したいのですが、どのようにすればよいのですか?
- リサイクルを依頼する場合、依頼する人(企業)が排出事業者となり、「中間処理業者」か、「広域認定」を受けている企業に依頼することが必要です。
この場合、主に以下のようなことが必要となります。なお、詳細については許可又は認定を受けている企業にお問い合わせください。
(1)中間処理業者に依頼する場合
産業廃棄物の扱い品目として「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」の許可を持っている業者(企業)に依頼することが必要です。
廃棄物の輸送についても産業廃棄物収集運搬業者(産業廃棄物の扱い品目として「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」の許可を持っている専門業者)に依頼することが必要です。更に、搬出・搬入対象のそれぞれの行政から、収集運搬業の許可を受けた専門業者を使う必要があります。
処理(処分と輸送)に関する委託契約を取り交わすことが必要です。
廃材を輸送する際、マニフェスト伝票を発行する必要があります。
処理業者の工場所在地(廃材搬入場所)が県外であった場合、搬入場所を管轄する行政に対して廃棄物搬入についての事前届出又は事前協議を行なう必要があります。
(2)広域認定を受けている企業に依頼する場合
認定を受けている企業と処理に関する契約(基本契約)を結ぶ必要があります。
原則としてリサイクルを依頼する企業の製造した製品しか扱えません。
このシステムでは、会員各社の再生利用工場に搬入された廃棄物は、原料として再生利用(マテリアルリサイクル)することが義務付けられており、良好なリサイクル作業を推進するためには、作業現場において、リサイクルできる物とできない物に分別することが重要なポイントとなります。外被の付着している製品は原則としてはがし、ロックウールと分別することが必要です。分別された外被は、それぞれの該当廃棄物区分にしたがって適切に処分することになります。
下記にその一例を示しますのでご参照ください。
| 製品構成 | 産業廃棄物分類 |
| ロックウール | ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず |
| メタルラス、亀甲金網 | 金属くず |
| ポリエチレンフィルム | 廃プラスチック類 |
| ガラスクロス | ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず |
なお、実施に際してのリサイクル条件等については、会員各社にお問い合わせください。
| 会社名 | 取得番号 | 取得年月日 |
| ニチアス(株) ニチアスセラテック(株) (株)堺ニチアス |
認定 第 63号 | H17.04.20 |
| 大建工業(株) 岡山大建工業(株) |
認定 第 94号 | H18.06.29 |
| 太平洋マテリアル(株) | 認定 第108号 | H19.05.14 |
| JFEロックファイバー(株) | 認定 第180号 | H22.01.08 |
グリーン調達/シックハウス関連
25:ロックウールおよびロックウール製品はグリーン購入法の対象品目にあたりますか?
- 「国等による環境物品等の調達等に関する法律」(グリーン購入法)に基づく特定調達品目の中に公共工事があり、その中に「断熱材」の項目があります。下記の判断基準に該当した場合、ロックウール断熱材製品は特定対象品目となります。
建築物の外壁等を通しての熱の損失を防止するものであって、
次の要件を満たすものとする。
- オゾン層を破壊する物質が使用されていないこと。
- ハイドロフルオロカーボン(いわゆる代替フロン)が使用されていないこと。
- 再生資源を使用しているか又は使用後に再生資源として使用できること。
【配慮事項】
発泡プラスチック断熱材については、長期的に断熱性能を保持しつつ、可能な限り地球温暖化係数の小さい物質が使用されていること。
26:住宅用断熱マットの使用時にホルムアルデヒドの発生はありますか?
- 住宅用断熱マットには3%以下のフェノール樹脂(変性物も含む)が使用されており、そのフェノール樹脂に微量のホルムアルヒドが含有されていますので、発生がまったくないとはいいきれません。しかし、JIS A 9521(住宅用人造鉱物繊維断熱材)で規定されたJIS A 1901(スモールチャンバー法)に基づき行なった結果では、工業会各社で製造している住宅用断熱マットは、F☆☆☆☆等級(ホルムアルデヒド放散量5μg/m2・h以下)となっており、建築基準法を充分満たした製品となっています。
27:吸音天井板は空気中のホルムアルデヒドを吸着するという話がありますが、本当ですか?
- 本当です。吸音天井板にはホルムアルデヒドを吸着するような成分が含まれていますので、ホルムアルデヒドを吸着します。工業会で行なった実験結果でも、室内のホルムアルデヒドの減少が認められています。なお、ホルムアルデヒドを吸着するだけでなく、吸着・分解する吸音天井板製品もあります。
28:吹付けロックウールは建築基準法によるシックハウスの規制対象になりますか?
- シックハウスの規制対象にはなりません。その理由は次の通りです。
規制の対象となる要件は、1.建築物であること、2.居室であること、3.使用部位が壁、床、天井、または天井裏等であること、4.規制対象建築材料であることのすべて満たした場合のみ該当することになります。
吹付けロックウールは鉄骨の耐火被覆用として使用されますので、上記適用要件の1.および2.に該当しますが、上記3.には、鉄骨耐火被覆むき出しで使用される場合を除き該当しませんから、シックハウス対策のための規制対象外となります。
また、鉄骨耐火被覆むき出しで使用される場合でも、上記4.の要件に該当しませんので、シックハウス対策のための規制対象外となります。この上記4.の要件に該当しない理由は、吹付けロックウールはロックウール粒状綿(ウール)とセメント、水から構成されているからです。ちなみに吹付け用に使用するロックウール粒状綿は規制対象建築材料に該当せず、なおかつJIS認定区分のうち「ウール」に該当し、製造工程や製品にユリア樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂およびレゾルシノール樹脂のいずれも使用していないことからすべてF☆☆☆☆等級に区分されます。またもうひとつの構成要素であるセメントも国土交通大臣の指定するホルムアルデヒド発散建築材料には該当いたしません。
環境問題他
29:ロックウールは、ヨーロッパ規制であるELV指令(廃自動車指令)、WEEE指令に基づくRoHS指令(電気・電子機器に含まれる特定有害物質の使用制限指令)による有害重金属(Cd:カドミウム、Pb:鉛、Cr6+:6価クロム、Hg:水銀)の基準を満足したものですか?
- ロックウールはこの基準を満たしたものです。
| 分析データ(ppm) | 分析方法 | ||||
| Cd | Pb | Hg | 総 Cr | ||
| ロックウール | <5 | <5 | <5 | <50 | ICP発光分析方法 |
| ELV指令基準 | 100 | 1000 | 1000 | 1000 | クロムの基準は6価クロム |
| RoHS指令提案基準 | 100 | 1000 | 1000 | 1000 | クロムの基準は6価クロム |
30:ロックウール製品に金属を腐食するような物質は含まれていませんか?
- ロックウール製品は、一般的にロックウールとバインダーとしてのフェノール樹脂(変性物も含む)から構成された製品です。(一部製品には、スターチ(でん粉)、パーライトも含まれています。)
基本的にはロックウール製品に腐食するような物質は含まれておりませんが、特殊なロックウール製品の場合、可能性が否定できませんので、購入先にお問い合わせください。
31:ロックウール保温材の使用中において、何か問題がありますか?
- ロックウール保温材には、有機バインダとしてフェノール樹脂(変性物も含む)を4.5質量%以下含有しています。このロックウール保温材を175℃以上に加熱しますと、一時的に含まれているフェノール樹脂の熱分解生成物の発生が考えられます。工業会で発熱体温度が390℃の条件下で実験を行なった結果、アセトン、フェノール、N,N-ジメチルホルムアミド等が微量発生していることが確認されました。従って、ロックウール保温材の初期加熱時には換気を充分行なってください。
32:半導体分野の炉に断熱材としてロックウール製品を使用したいのですが、問題はありませんか?
- ロックウール製品には、フェノール樹脂(変性物も含む)をバインダーとして使用しており、高温(175℃以上)になると、種々の熱分解生成物が発生し、煙等となって拡散します。
従って、半導体分野の炉に使用する場合は、この煙がクリーン度に影響を与える可能性がありますので、ご注意ください。
33:住宅用断熱マット、吹付けロックウール、吸音天井板の使用時の発じんはありますか?
- 住宅用断熱マットはポリエチレンの袋に包まれており、かつ壁、天井等で遮断されていますので、極度の気流がない限りロックウールの発じんはないと考えています。
耐火被覆として使用されている吹付けロックールは、通常天井に囲まれており、かつ極度の気流がない限りロックウールの発じんはありません。しかし、空調ラインに吹付けロックウールが施工されている場合、空調ライン内の気流が著しく強い時、発じんの可能性が否定できません。工業会が実施した結果では、気流が5m/s以下では大気中の繊維数濃度(1本/リットル以下)とほとんど差がありませんでした。
天井に使用されている吸音天井板は、スターチ(でん粉)等で固められており、かつ使用室内の気流はほとんどありませんので、発じんはないと考えられます。
34:グラスウール、ロックウール等断熱ウールの国際的な団体はありますか?
- ヨーロッパには、EURIMA(欧州断熱材製造者協会)という組織があり、ロックウール、グラスウールの断熱材製造者の団体があります。また、アメリカには、同様にNAIMA(北米断熱材製造者協会)というロックウール、グラスウールの断熱材製造者団体があります。この他にオーストラリア、カナダ、メキシコにも同様な団体があります。














